詐欺、出金拒否、口座凍結…
海外FXには常に悪いイメージがつきまといます。
「海外FXで取引してみたい!でも安全性が気がかりで一歩踏み出せない…」という思いで、仕方なく国内FXという名の「ぬるま湯」に浸かっている方も多いでしょう。
しかし本当に悪さを働いているのは、ほんの一握りの海外FXブローカーだけ。
優良業者を見極める目さえあれば、海外FXで詐欺にひっかかってしまうことはありません。
ここでは実際に海外FXの詐欺がどんなものなのか紹介しながら
- 本当の優良業者を詐欺業者と勘違いしないためのポイント
- 海外FXで詐欺・出金拒否の遭わないための対策
の2点を中心に管理人ことオタク三郎の意見を述べていきたいと思います。
Contents
海外FXまわりで詐欺・出金拒否があるのは紛れもない事実
世界各国に点在する海外FXブローカーの数は1000以上。すべての海外FXブローカーが優良業者というわけではありません。
詐欺でトレーダーからお金をだまし取ったり、どれだけ申請しても出金させてくれないような悪徳ブローカーが存在しているのも事実です。
実際に国民生活センターには海外FX関連のトラブルについて多数の被害報告・相談が寄せられています。
トラブルに巻き込まれないためにはまず「敵を知ること」が大切。
ここでは
- 海外FX詐欺の手口はどんなものなのか
- 実際に出金拒否したブローカーはどこなのか
について解き明かしていきたいと思います。
海外FX詐欺の手口
①出金拒否・倒産で資金持ち逃げ
1番よくあるのがこのパターン。
- トレーダーの出金申請に応じない
- 倒産したことにして音信不通になる
「ボーナスが豪華!」「スプレッドが狭い!」などの好条件でトレーダーの入金を促して、資金を根こそぎ持ち逃げします。
海外の業者ということで、トレーダー個人が連絡先を突き止めて裁判をおこすのは現実的ではありません。
金融庁や公的機関に相談しても、持ち逃げされた資金が戻ってくる可能性は極めて低いでしょう。
結局トレーダーは泣き寝入りすることになります。
②日本国内業者と共謀して資金持ち逃げ
海外FX詐欺の入り口は海外FXブローカーだけではありません。
国内FX業者が「パイプ役」になって詐欺犯罪の片棒を掴むこともあるのです。
具体的な詐欺の流れは以下の通り。
- 国内業者(FXのセミナー屋に多い)が顧客に「稼げるEA」をPRする
- EAを買った顧客に対して海外FX口座を開設するように促す
- 顧客に入金させて取引する
- 海外FX業者が音信不通になる
この詐欺手口は以前から金融庁が警告していましたが、2016年に大々的にニュースで報じられた「海外FX8億円詐欺」で明るみに出ました。
(参考:海外FXで8億円超え被害、投資金引き出せず 佐賀でも被害)
8億円詐欺はこの詐欺手法で顧客が被害にあったと「海外FX被害者の会(改名前は「リディアリッチ(※)被害者の会」)」が報告しています。
※リディアリッチとは
ニュージーランドに本拠地を置くユダヤ系の海外口座開設のあっせん会社。
口座を作れば、専用のデビットカードで世界各国どこからでもお金を引き出すことができる「i-Account」というサービスを提供しています。
i-Accountの口座に詐欺の被害金が集っていることが判明していることから「リディアリッチ系=危ない」というイメージが蔓延しました。
まだ決定的な証拠がないので断定はできないが、リディアリッチ・ユダヤ系の海外FXブローカーは避けておいた方が身のためです。
- SEVENFX
- VLT-FX
- IXI-FX
(参考サイト:国民生活センター「自動売買ソフトを購入させ、海外FX取引に誘う手口、海外FX詐欺被害者の会)
海外FX出金拒否の事例を2つ紹介
①IronFX~中国で20億~30億ドルの未払い~
IronFXは2004年に日本上陸した比較的古い海外FXブローカー。
中国で活動していたIronFXのグループ会社「Global Investment社」顧客資金の未払い騒動を引き起こしました。
被害総額は20億~30億ドル。出金拒否されたトレーダーが「金を返せ」とGlobal Investment社のビルに押し寄せてデモ騒ぎになりました。
(実際のデモの様子。参考:http://www.85wz.com/3177)
②YoutradeFX~出金拒否・出金遅延が多発~
まとまった額の被害報告はないものの、ちょくちょく「出金が拒否された」という報告を耳にします。
一応「出金遅延」という形で全く出金ができなかったわけではありませんが、悪評がはびこってるのにも限らず未だに出金処理の改善がみられません。
海外FXの詐欺・出金拒否に関する6つの「誤解」に切り込む
①「出金拒否⇔詐欺」ではない
出金拒否があったからといって、すぐに「詐欺業者」と決めつけるのはかわいそうな気もします。
海外FXの出金拒否は、全部が全部ブローカーが悪いとは言い切れません。
出金拒否でトレーダーにも落ち度があるパターン
- 海外FXの出金ルールを勘違いしている(特にクレジットカード)
- 口座開設した時の情報と出金先口座の情報いズレがある
- 禁止取引に抵触して利益が無効になった
クレジットカードに出金できるのは「クレジットカードに入金した金額まで」です。
それ以上の出金を申請してしまうと、一時的に出金拒否扱いになってしまいます。(海外送金扱いとしてブローカーに受理される)
また金融商品を取り扱ってる会社は「マネーロンダリング(※)」を厳しく取り締まっているので、本人確認できないトレーダーは出金できません。
禁止取引については「海外FXで詐欺・出金拒否トラブルに巻き込まれないためにできること」で詳しく説明しているので参考にしてください。
②「日本の金融庁に無登録⇔詐欺」ではない
海外FXブローカーは外国の金融機関にライセンス登録して営業しているので「日本の金融庁に無登録だから…」というのは詐欺業者である根拠にはなりません。
現にレバレッジ25倍以上の海外FXブローカーは全てが日本の金融庁に無登録。
金融庁に登録するためには最大レバレッジを引き下げる他ありません。
海外FXで取引して利益を出金しているトレーダーがいるのに、全てが詐欺業者だと決めつけるのはおかしな話です。
関連記事:金融庁vs海外FXのせめぎ合い!無登録だから危ない?違法性はある?
③「住所が架空⇔詐欺」ではない
登記している会社が「バーチャルオフィス」だというのはよくあるは話。別に海外FXに限ったことではありません。
日本でも経費削減できたり、すぐに契約できたりすることから、バーチャルオフィスで開業・企業する人が増えています。
なので「住所をグーグルマップで調べたけど出てこなかった!」ということでスグに詐欺業者と決めつけるのはナンセンス。
実際に海外FXブローカーのスタッフは各地に作られた拠点で働いています。
④「電話番号と国の住所が不一致⇔詐欺」ではない
世界の国には「国番号」という番号が割り当てられています。(日本は+81です。)
国番号と本社の住所が違うということで「怪しいから詐欺業者だ!」というのもよく聞く話です。
上で説明したように、海外FXブローカーの中には本社をバーチャルオフィスに設定しているところが多いのが現状。
しかも海外FXブローカーが登記している国とは別の国で「事業オペレーション」しているオフィスを構えている場合(※)があります。
※このようなブローカーのことをオフショアブローカーという。
海外FXブローカーのあり方が多種多様になった今、電話番号と本社の住所に食い違いがあっても何も不思議ではありません。
⑤「FOREX PEACE ARMYでSCAM(詐欺認定)⇔詐欺」ではない
FOREX PEACE ARMY(以下FPA)は世界中のトレーダーから投稿された巨大口コミ掲示板のこと。
トレーダーからの悪い口コミが多いブローカーを「SCAM(=詐欺)」に認定して注意喚起しています。
ただSCAM認定するかどうかの判断は完全にFPA管理人の裁量によるところが大きいです。
「誰が管理人なのか」など肝心な情報はサイトのどこを探しても見当たらないので、どこの誰が運営しているサイトなのかもわかりません。
またFPAはそこまで質の高い口コミサイトだともいい切れないのが現状。
- レーティング(星の数)の基準がよくわからない
- 質の悪い口コミ(誹謗中傷など)がそのまま残っている
実際に今のところ真っ当に運営されている海外FXブローカーが詐欺認定されていたり、ポッと出の新興ブローカーが高評価を受けていたりと、イマイチ納得できない部分もあります。
もちろん情報リソースとして口コミを利用するのは悪いことではありません。
しかし本当に参考にすべきなのは「質のいい口コミ」だった場合だけ。
上述の通りFPAは徹底的に管理されているサイトだとは言えないので「FPAのSCAM認定を受けた=詐欺業者」だと断定するのは少し早とちりな気がします。
⑥「口座凍結された⇔詐欺」ではない
もちろん「利益が出ているトレーダーを狙う」ような悪質な口座凍結も少なからずあるのは事実。
しかし口座凍結は全てブローカーが悪意を持ってやっていることではありません。
多くのブローカーは「長い間アクティブじゃない口座は凍結する」という決まりを作っています。
例えばXMという海外FXブローカーは「120日以上利用されてない口座は一時的に凍結する」という処置をとっています。
ブローカーからしたら利用されてない口座を残しておくデメリットはありませんからね。
ただこのタイプの口座凍結はサポートに問い合わせれば簡単に解除できるので、トレーダーにとって不利益になることはありません。
海外FXで詐欺・出金拒否を最大限防ぐためにできること
少なくとも1つはライセンスに登録していることを確認
管理人的には1つ以上のライセンスに登録していれば問題ないと考えています。
ただ「万全を期したい」という方は「どこのライセンスに登録しているか」までみるといいでしょう。
外国の金融ライセンスは国によって登録や規制の厳しさが違います。
- FCA(イギリス)
- CySEC(キプロス)
特にこの2つの金融機関は、なかなかライセンス登録の認可がおりないことで有名です。
当サイトで紹介しているブローカーのライセンス登録一覧
業者名 | 登録ライセンス |
---|---|
セーシェル金融庁 | |
CySEC(キプロス)/BVI(英国領ヴァージン諸島)/Hungary(ハンガリー) | |
IFSC(ベリーズ)/CRFIN(ロシア) | |
FCA(イギリス)/FSPR(ニュージーランド) | |
IFSC(ベリーズ) | |
FSPR(ニュージーランド) | |
FCA(イギリス)/ CySEC(キプロス)他9ヶ国 |
信託保全(口座資金補償)があるかどうかを確認
口座の資金が補償されるているなら最悪の事態は免れることができます。
たとえ出金拒否をくらって利益が出金できなくても、入金分だけは戻ってくるのが約束されてますからね。
また信託保全のスキームをつくるのはお金がかかります。今のところ「あえて信託保全を用意する」ような手の込んだことしている詐欺業者はみたことありません。
信託保全ありの海外FXブローカー一覧
業者名 | 信託保全の内容 |
---|---|
全額信託保全 | |
2万ユーロ(約260万円)までの信託保全 | |
全額信託保全 | |
5万ユーロ(約650万円)までの補償 | |
入金額全額の信託保全 (利益分は信託保全の対象外) |
|
2万ユーロ(約260万円)までの信託保全 |
禁止取引を避ける
禁止取引は出金拒否・利益取り消しの対象になります。
自分が取引しているブローカーに問い合わせて、あらかじめ「どんな取引がNGなのか」確認しておいてください。
ただ禁止取引に関してはゴリゴリ英語のPDFファイルしか用意してない海外FXブローカーが多いので、無理に自分で確認するのは厳しいのが現状です。
ここでは最低限知っておいてほしい禁止取引を3つほど紹介したいと思います、
どのブローカーでも禁止されている取引の一例
- 他業者・他口座間での両建て取引
- アービトラージ(裁定取引)
- 意図的にレート遅延を利用した取引
これらの取引はほとんど全てのブローカーで禁止されているので、トラブルに巻き込まれたためには避けた方が賢明です。
NDD方式の海外FXはトレーダーと利益相反しない。それなら「禁止取引を作る必要はないんじゃない?」と思う人もいるだろう。
結論からいうと、上記の取引を禁止しているのはブローカーというよりも注文を受けるカバー先のLP(リクイデティ・プロバイダー)だ。
※カバー先のLP:ブローカーの注文を流す先。NDDの海外FX業者では、実質トレーダーとLPが取引していることになる。(参考:NDDの海外FXは勝ちやすい?国内FXで勝てないのはOTC(DD)方式のせい?)
トレーダーが有利ってことは反対注文を受けるLPが不利になるからな。当然怪しい注文ばっかり流れてくるブローカーのカバー先なんてお断りだろう。
カバー先LPがあってのNDD方式だから、ブローカーも「フェアな市場」を提供するように努めているってわけだ。
「海外FX=詐欺」という考え方は損をする
「海外の会社=怪しい」というのは誰しもが抱くイメージだと思います。
しかし一部の悪い噂に敏感になりすぎるのはいかがなものでしょうか。
- 数百倍のハイレバレッジ
- トレーダーが不利にならないNDD方式
- 豪華な入金ボーナス
など、海外FXが国内FXを遥かに凌駕する好条件で取引できるのは紛れもない事実。
一括りで海外FXを詐欺だと決めつけて切り捨てるのはもったいないと思います。
- ライセンス・信託保全のチェックを欠かさない
- 禁止取引を避ける
この2つに気をつけるだけでも、海外FXで詐欺・出金拒否にあうリスクを大幅に下げることができます。
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ironfxは中国人が暴動を起こしたなんてのが載ってましたが、見た限り普通にデモですね。ironfx側の工作ネガキャンでしょうか。どっちにしろ詐欺会社は使わないようにします